野球肩・野球肘｜鴨居南口接骨院

【野球肩について】
野球肩では肩関節を動かすときに「インピンジメント症候群」になりやすくなります。これは、肩関節付近の肩甲骨にある肩峰や烏口突起が衝突することで炎症や損傷が起こり、肩の可動域制限や動かしたときの痛みが生じやすくなる症状です。

【野球肘について】
野球肘は、野球の投球動作のように同じ動作を繰り返すことで、肘に炎症や損傷が起こる障害です。主に3種類に分類されます。

内側型：肘の内側が引き伸ばされる力によって炎症が起こるタイプです。
外側型：関節軟骨の一部が剥がれ、痛みや関節の緩みが出るタイプです。
後方型：上腕三頭筋の牽引により、骨折につながる可能性のあるタイプです。

【野球肩の症状】
野球肩は、主にボールを投げるときの動作で肩に痛みが出る症状です。症状が悪化すると、日常生活でも支障が出ることがあります。例えば、重いものを持ち上げたり、肩を外転（横に上げる動き）や挙上（真上に上げる動き）するときにも痛みや動かしづらさを感じるようになります。

【野球肘の症状】
野球肘は主に3つのタイプがあります。
内側型：ボールを投げる際の筋肉の牽引により、肘の内側側副靭帯が損傷を起こすタイプです。
外側型：離断性骨軟骨炎が多く、投球動作の繰り返しによって肘の外側の軟骨が剥がれ損傷が起こるタイプです。
後方型：ボールを離した後の遠心力により肘頭が肘頭窩に衝撃を受け、炎症を起こすタイプです。これを「肘頭窩インピンジメント」と呼びます。

野球肘や野球肩は、野球以外のスポーツでも発症することがあります。特に投球動作に似た動きを繰り返すスポーツで起こりやすく、例えば以下の競技が挙げられます。
・ハンドボール
・テニス、バドミントン
・水球などのボール投げを伴う競技
これらのスポーツでは、肩や肘の可動域制限や関節付近の筋肉の炎症・損傷が起こりやすく、特に肩の挙上（腕を上げる動作）や外転（横に上げる動作）で痛みが出やすいのが特徴です。

また、野球肘の後方型は上腕三頭筋の牽引によって骨折のリスクもあるため注意が必要です。
予防には、日頃からのストレッチやウォームアップを十分に行い、関節や筋肉を十分に準備してから競技に臨むことが重要です。

野球肩や野球肘を放置すると、まず痛みや肩・肘の可動域制限が現れ、スポーツでのパフォーマンス低下につながります。痛みや不快感が慢性化した状態で無理に投球や動作を続けると、最終的には日常生活にも支障が出てくる可能性があります。

さらに悪化すると、手術が必要になることもあり、施術期間やリハビリ期間が長引きます。その間に筋力低下や柔軟性の低下が進み、最終的にはスポーツを十分にできなくなることも考えられます。
早めの対処と適切なケアが、スポーツを継続するためには非常に重要です。

野球肘の場合、肘にかかる負担や損傷に対しては、EMSや上半身の筋膜ストレッチを用いて施術することが多いです。EMSで筋肉を刺激して血流や筋機能を改善し、筋膜ストレッチで柔軟性を高めることで、肘周囲の負担軽減を目指します。

野球肩では、主にインピンジメント症候群が関わっており、肩関節付近の肩峰や烏口突起が衝突して炎症や損傷を起こすため、直接その部位に施術するのは難しいです。そのため、EMSによる筋肉の機能改善や、肩に付着する関連筋肉の血流を促す施術、上半身の筋膜ストレッチによって肩周りの柔軟性を高め、肩の動きを改善していきます。

このように、EMSと筋膜ストレッチ、血流改善の3つを組み合わせることで、肩・肘の動きや痛みの軽減をサポートします。

野球肩では、関節付近や組織内の損傷が多く見られるため、肩を回す筋肉（ローテーターカフ）や投球動作でよく使われる広背筋・大胸筋・大円筋などをほぐすことが重要です。血流改善や上半身の筋膜ストレッチを行うことで、肩の柔軟性や可動域を高めます。
野球肘の場合は、タイプによって施術箇所が異なります。

内側型：内側側副靭帯の炎症があるため、前腕屈筋群を中心にほぐします。
後方型：投球時に上腕三頭筋の牽引で痛みが出やすいため、上肢全体の筋肉をほぐすことが大切です。
外側型：骨や軟骨が剥がれて痛みが出やすいため、周囲の筋肉を指圧でほぐしつつ、局所の圧痛点にEMSを用いた施術を行うことがポイントです。

これにより、痛みの軽減と再発予防を両立させる施術が可能になります。