肉離れ
こんなお悩みはありませんか?
Q.肉離れとはどんな状態ですか?
A.筋肉はもともと伸ばされたら縮む性質を持っていますが、肉離れとは筋肉が硬くなっている状態で伸ばそうとしたときに伸びることができず、筋肉に傷が入ってしまい筋繊維が裂けてしまう状態です。
Q.肉離れは見た目でわかりますか?
A.通常肉離れをした場合、患部に凹みが見られたり、腫れが見られたり、内出血している場合は青くなることもあります。
Q.肉離れをしても歩けますか?
A.歩くことは可能ですが、できるだけ患部を安静にするためにも松葉杖などを用いたほうがいいでしょう。
Q.肉離れはどこに起きやすいですか?
A.筋肉があればどこにでも起こり得ますが、特に瞬発的な動きが起きやすい太もも辺りが起きやすいです。
Q.肉離れが起きた場合、どうすればいいですか?
A.起きた直後は炎症が起きやすい為、まずは患部を安静にし冷やすとよいでしょう。
肉離れで知っておくべきこと
肉離れを起こすと筋肉の繊維が損傷し、筋肉の周囲の血管も同時に傷つき、皮膚の下で出血が生じます。初期の対応として、この出血を少なくすることが重要です。
その方法として「RICE処置」があります。
安静
運動を即座に中止します。筋肉を伸ばしたり縮めたりすると傷口が広がり、出血が増える可能性があるため、なるべく歩行も控えましょう。松葉杖を活用し、負担をかけないようにすることが大切です。
アイシング
冷やすことで血管を収縮させ、出血量を抑えます。
圧迫
圧迫を加えることで筋肉の動きを制限し、出血量を減らします。
挙上
患部を体より高い位置に上げることで、血液を心臓に戻し、出血量を減少させます。
セルフ処置では特に「安静」と「アイシング」が重要です。
症状の現れ方は?
肉離れが起こる際には、最初に「ブチっ」という断裂音とともに痛みを伴うことがあります。
肉離れは、筋肉が収縮している状態で引き伸ばされるような力が加わることによって発生します。たとえば、急に走り出したり突然止まったり、ジャンプをするなどの動作を行った場合に発生しやすいです。主な症状としては、疼痛・内出血・損傷部の陥凹が挙げられます。
また、肉離れには重症度の目安があります。たとえば、ハムストリングスの場合、仰向けになり膝を伸ばした状態で股関節を屈曲させた際の可動域で判断します。70度以上であれば軽度、30〜70度であれば中度、30度以下であれば重度とされます。
肉離れに対する施術法としては、保存療法が選択されることが多いですが、腱付着部での断裂や裂離損傷がある場合には手術療法が選択されることもあります。
その他の原因は?
スポーツを行う中で、急に無理な動作をした場合に発生する筋膜や筋繊維の損傷・断裂のことを肉離れ(筋挫傷)と言います。筋肉が裂けたり破れたりすることを筋断裂と言いますが、筋断裂のうち範囲が部分的なものを一般的に肉離れと呼びます。
肉離れは、筋肉が強く収縮する際に、逆方向に強い力で引き伸ばされるような状況で起こりやすいです。具体的には、急なダッシュやストップ、ジャンプからの着地などの動作を行う際に多く発生します。
また、筋肉疲労の蓄積、加齢、ウォーミングアップの不足なども肉離れを引き起こす要因となります。そのため、日頃からストレッチを行うなど、予防を心がけることが大切です。
肉離れが起こりやすい部位は競技によって異なりますが、ハムストリングス、大腿四頭筋、内転筋、腓腹筋など、主に下半身の筋肉に多く発生します。
肉離れを放置するとどうなる?
肉離れを放置すると、損傷した筋繊維から出血した血液が筋組織内で固まり、血腫というものを形成します。これが一般的に「しこり」として感じるものです。この血腫(しこり)が筋組織内に残ったまま、日常生活や競技復帰をしてしまうと再発のリスクが高まります。
また、周りの筋肉に左右差が生じるため、他の筋肉にかかる負担が大きくなり、結果として他の筋肉にも肉離れが起こる可能性があります。
そのため、強度の高いスポーツを行う際に、施術を行わないまま放置したり、途中で施術を中断してしまったりすることは非常に危険です。肉離れが起きた場合は放置せず、必ず医療機関を受診するようにしましょう。
当院の施術方法について
肉離れは、基本的に安静と固定が主流とされていますが、当院では患部の血流を最大限まで引き上げることで、早期に通常歩行ができるような施術を行っています。
手技による施術に加え、特殊な電気施術器を使用し、可能な限り早い段階で松葉杖やテーピングが不要な状態を目指します。これにより、筋肉の炎症や腫れを最小限に抑えることが期待できます。
肉離れの回復期間は、程度にもよりますが、約3週間から長い場合で3か月かかることがあると言われています。
セルフケアとしてセルフマッサージも重要です。お風呂上がりなどにストレッチやボールを使ったマッサージを行うことが有効とされています。特に太ももを中心に、全身を対象に行うことが大切です。
改善していく上でのポイント
初期段階ではアイシングや固定を行い、しっかりと炎症を抑えます。腫れや痛みが引いてきたら、次に筋肉の柔軟性を高める取り組みを行います。その後、トレーニングを通じて肉離れを繰り返さない体づくりを目指すことが大切です。ただ痛みを抑えるだけでは不十分で、根本的な原因にアプローチして初めて肉離れの軽減が期待できるといえます。
筋肉の柔軟性を高めるためには、日々のストレッチや運動前後のストレッチが重要です。特にふくらはぎのストレッチにはアキレス腱伸ばしが最も簡単で、効果が期待できる方法です。運動前後や競技中にも行うことで、柔軟性の低下を防ぎ、肉離れの予防につながります。
ウォーミングアップ不足は肉離れの原因の一つです。逆に言えば、入念な準備が予防の鍵となります。簡単なストレッチを取り入れて、しなやかな筋肉をつくり、怪我を防げる身体を目指しましょう。